no2
Dec.18.2018
"何にでも合わせられて
変わらないデニムの魅力"
Photo Yuto Kudo
Interview & Text Takayasu Yamada
ファッションアイテムの中で、最も定番的とも言えるデニム。日常的にファッションスタイルへと取り入れている人も多いのではないか。
この連載企画では、毎月スタイルを持った人物にラングラーを着てもらい取材。その人ならではの自由なデニムスタイルを知り、普遍的なアイテムであるデニムとの付き合い方を改めて考えたい。
今回は、コーヒーブロガーやモデル、英語教師等多彩に活躍するオーストラリア人のヴォーンさんに聞く。
コーヒーにまつわる情報を提供するウェブサイト"Good Coffee(グッドコーヒー)"での執筆の他、コーヒー絡みの大型イベントも手がける等、とにかくコーヒー愛に溢れるヴォーンさん。また、ファッションモデルや英語教師、オーストラリアのジャズバンド"The Lagerphones(ザ ラガフォンズ)"のマネージャーも務める等、活動は多彩だ。いくつもの仕事をこなすヴォーンさんは、仕事が空いた時、考え事がしたい時は必ずカフェや喫茶店に行くという。今回の取材場所も一番お気に入りだと話す渋谷の喫茶店"茶亭 羽當"から開始した。
「コーヒーはもちろん好きですが、それよりもカフェの空間が好きなんです。東京はとにかく便利な街で、誰ともコミュニーケーションを取らなくても生活ができる場所。人はすごく多いのに時々すごく寂しくなるんです。だから、自然と会話が発生するカフェや喫茶店のような場所が僕には必要なんです。そして、人と出会うとまず服を見ますよね。そうなると、『それどこで買った?』とか『どんな素材?』っていう風にコミュニーケーションに繋がる。だから僕は、目立つ服が好きなんです。ファッションスタイルにこだわりを持って1日をスタートすることは、良い1日になることが多いと思うんです」。
ヴォーンさんが東京に来て11年。渋谷で、ファッション雑誌のモデルとしてスカウトされた時からモデルのキャリアも始まり、ファッションにも興味を持っていった。そして、モデルとして活躍する傍ら、大好きなコーヒーの執筆活動もおこなうようになる。好きなカフェを訪れ、そこでコーヒーを一杯すすりながら原稿を書く。そしてその活動から、書籍化、日本全国の珈琲屋を呼んだ大型イベントのプロデュースにも繋がっていく。
「ほぼ毎日のようにカフェに行きます。行きたいカフェリストを作っていて、東京だけでもまだ行けていない店が200もあるんです。東京には良い店がすごくある。でも、街がどんどん進化してきて、無くなってしまう店が多いのも事実。変わらないものは本当に少ない。でも、ラングラーは昔から変わらない部分を持っている。そこが良いなあと思いますね。僕は派手な服も好きだけど、全部が派手だったらそれはつまらない。それに何にでも合わせられるアイテムはとても重要だと思う。デニムは普段からよく穿き、トップスはちょっと変わったものを合わせることが多いですね」。
文化服装学院やファッションに近い会社の英語教師としてもスケジュールをこなすヴォーンさん。その中でも移動はもっぱら歩きだ。
「不便なことがすごく好き。電車はローカルが好きだし、予定がなければ途中下車をして散歩する。タクシーよりも出会いが多いから歩くことが多い。僕の生き方は便利で忙しい毎日よりも、自由な時間が欲しいんです。そこから新しいことが起こると思います」。
スピード感の早い東京の街で、ヴォーンさんはこれからもあえて少し速度を落として歩いて行く。自分らしいファッションスタイルを楽しみながら。
BROKEN-TWILL STORY ランチコート
(WM1870-212) ¥17,000+税VIEW ITEM
LEFT-HAND STORY テーパードカット
(WM1612-346) ¥12,000+税[VIEW ITEM]
Location 茶亭 羽當, TRUNK HOTEL
オーストラリア出身。コーヒーにまつわる執筆のほか、コーヒーイベントのプロデュース、モデル、英語教師、バンドのマネージャー等を日々こなす。
instagram @vja